オーディションに合格して事務所に所属してもデビューできるとは限らない
歌手デビューをしようと考えた時にまず何をしますか?
バンドを組んで活動を広げていく、音楽会社にデモテープを送るなど色々な動き出しの方法はあると思いますが、その中の一つにオーディションを受けるという選択肢があります。
そしてオーディションは芸能事務所や音楽事務所が開催しているもの以外にも、ミュージックプラネットのように「本気で音楽活動したい人をバックアップするプロジェクト」のオーディションもあります。
ミュージックプラネットの場合は芸能事務所ではないので、オーディションに合格しても即デビューできるわけではありませんが、実はこれは他の芸能事務所でも同じことです。
事務所に所属できてもデビューできるとは限らない
だいたいオーディションを受けて合格すると、何らかの事務所に所属してデビューするというイメージが一般的ですが、必ずしも事務所に所属したからと言ってデビューできるとは限りません。
事務所がオーディションで採用した人材は、よほどの才能やそれまでの実績がある場合を除き、その時点ではデビューが約束されてはいないのです。
事務所側は、オーディションで合格させた人材に対して、デビューに向けてボイストレーニングなどをはじめとする、さまざまな人材育成のバックアップをスタートさせます。
そしてその結果、デビューできると判断された人材のみが、最終的に所属アーティストとしてデビューすることができます。
ですから、たとえ事務所に所属していてもデビューできない人は結構いるのが現実です。事務所側がこれはと思う逸材だとしても、磨いても磨いても結局才能の芽が出ずに終わってしまうケースはたくさんあるのです。
したがって、事務所のオーディションに受かったら即デビューなどと安易には考えず、むしろそこからがスタートだと考えたほうが良いでしょう。
世の中には悪徳な芸能事務所もたくさんある
そして世の中にはまったくサポートやバックアップをしてくれないようなひどい事務所もあるそうです。
もし仮にそのような事務所に所属してしまった場合は、自己研鑽は自分でするしかありません。酷い場合だとボイストレーニングのために新たに専門学校へ自費で通うようになったりするわけです。
これではそもそもその事務所に所属している意味がありません。事務所での活動が全くないばかりか、育成もしてくれないのであなたの現状が何も変わらないからです。
そしてさらに悪徳事務所になると、デビューしていないことを逆手にとってタダ働きをさせられたり、法外なレッスン費用を請求するところもあるそうです。事務所に在籍するための費用やレッスンにかかる費用が全て無料の事務所もありますが、金額がピンキリとはいえある程度の事務所では、所属して活動していくためにいくばくかの費用が必要です。
そして中には信じられないくらいの金額を徴収する事務所も存在します。
これはいわゆるオーディション詐欺と言われているものに近いのかもしれません。
このオーディション詐欺という商法は、最近では消費者センターなどへの苦情も多いらしいです。
芸能界デビューという華々しい事実で射幸心をあおり、オーディションで合格させた人間から活動にかかる費用をその都度請求していき、骨の髄までしゃぶりつくすという悪徳極まりない実態があるそうです。
このような被害に遭わないためにも、今はインターネットをはじめSNSなど情報は比較的集めやすい時代ですから、入念にチェックすることが自分の身を守るうえで大事なことです。
音楽活動以外にも幅を広げておくことも大事
話をはじめに戻しますが、アーティストデビューしようと思ったときに音楽事務所のオーディションを受けるだけがその手段ではありません。
巷のオーディションには、役者やタレントを募集しているオーディションもたくさんありますが、これらのオーディションも積極的に受けていくべきです。
これらの芸能事務所に所属した場合、事務所側はあなたをバックアップしてくれますが、
バックアップ内容には、例えば役者になるための演技のレッスンやタレントになるための芸能界での処世術を学ぶと言ったことも含まれてきます。
そしてその中で、音楽の才能があると見込んだ人材には楽器のレッスンだったり、ボーカルのレッスンも行ってくれるでしょう。
つまり事務所側があなたのポテンシャル(潜在能力)を把握して、そこから色々な方向への可能性の枝葉を伸ばす手伝いをしてくれるはずです。
ですから「どうしても歌手になりたい」「チャンスがあればどこからでも貪欲にいきたい」と考えている人は、このような役者やタレントのルートからスタートしてみるというのもありなのです。
人生はどこにチャンスが転がっているかわかりません。
最近ではyoutuberなどと言われるように、素人がタレント並みに有名になっていくケースが後を絶ちません。Youtubeで自分の歌や演奏を披露して、それがキッカケでデビューしている例もたくさんあります。
今は10年前、20年前と違い、個人が社会に向けて情報を発信やすくなっています。昔はテレビやラジオなどの既存のマスメディアしかありませんでしたが、今は映像配信技術やプラットフォームが発達して、個人がだれでも自由にメディア発信できる時代になっています。
ただメディア慣れし過ぎていて、安易に個人情報をSNSや動画で発信している人も居ます。世の中には悪い人間もたくさんいますから、情報の扱いには十分に注意して、常日頃から色々な方向へアンテナを伸ばしていきましょう。